儲かるキーワードと儲からないキーワードの違い

林です。いつもご覧いただきありがとうございます。

今日は、リスティング広告(検索連動型広告)を掲載するにあたって、その成否を分ける広告出稿キーワード、特に儲かるキーワードの見つけ方についてお話したいと思います。

ここで、儲かるキーワードについて考える時に、儲かるキーワードを見つけること以上に大切なのは、儲からないキーワードについてよく知ることです。なぜなら、リスティング広告で儲かるキーワードは1%以下であり、あまたあるキーワードの中で儲かるキーワードを探すのは、まさに砂金を探すがごとき作業になるからです。

ですから、まずは儲からないキーワードについて理解を深めた上で、どのようなキーワードが儲かるかを考える必要があります。

1. 儲からないキーワードを検索する人は「行動」を起こしていない!

まず、一緒に考えていただきたいのですが、慶應小論文の添削に特化したネット家庭教師をする際に、下記のキーワードは最もクリック率・お問い合わせ率・体験授業受講率・成約率が高いキーワードといえるでしょうか?理由とともに考えてみてください。

「慶應 小論文」

いかがでしょうか? 慶應小論文の添削に特化しているのだから、「慶應 小論文」のキーワードで出稿するのが一番効果があるように思われるかもしれません。

しかし、実際のところ、私達の競合企業間で一番人気があるキーワードは違うキーワードですし、一番クリック率・お問い合わせ率・体験授業受講率・成約率が高いキーワードも違うキーワードです。

それがどのようなキーワードなのか、2.を読み始める前に考えてみてください。

2. 儲かるキーワードを検索する人は「行動」を起こしている!

さて、だいたいのイメージはついてきたでしょうか。

慶應小論文に特化したネット家庭教師で、クリック率・お問い合わせ率・体験授業受講率・成約率、そしてクリック単価が最も高いキーワード、それは

「慶應 過去問」

です。

実際に、広告の管理ページを見ても、First Page Bid(1ページ目に検索表示する際にかかる単価)は圧倒的に「慶應 過去問」のほうが高いことが分かります。

なぜこのようなことが起きたか考えてみると、人が検索行動をする際には、その興味・関心のステージに応じてさまざまな段階があることが分かります。ここではそれらについて整理してみましょう。

3. 儲からないキーワードを検索する人は「嘲笑」「冷やかし」が大好き!

まず、検索キーワードと検索する側の心理の連動を見るために、下記のようなパンネル図を考えてみましょう。

A. 「慶應 2科目」「sfc 1科目」「sfc 受験科目」「sfc 偏差値」

これらのキーワードを検索する人の心理としては、「どうせ慶應なんて小論文以外なら2科目勉強するだけで行けるんでしょう?」「どうせsfcなんて小論文以外なら1科目で行けるんでしょう?」「sfcの偏差値ってどれぐらいなのかな?慶應じゃないよねsfcなんて」というものです。当たり前ですが、こういう心理を持っている人に慶應小論文対策のネット家庭教師をご受講いただくのは困難です。

ですから、こういうキーワードで検索している人がいたら、見つけ次第NGキーワードに登録します。Google検索もYahoo検索も「部分一致広告」を使っている限りこういうキーワードに対しても広告を表示してしまいますが、こういったキーワードを検索されることをいかに排除するかが、新規参入者に対する既存業者の強みになりますし、広告のROI(投資収益率:費用対効果)を高める結果に繋がります。これについては、長く出稿していればしているほど、こういったキーワードを排除する精度が高くなり、よりROI(投資収益率:費用対効果)を高めることができます。

B. 「慶應 小論文」「慶應 sfc 小論文」

こうしたキーワードを検索する人は、A.のようなキーワードを検索する人と比べればまだ見込みがあります。競合状況が厳しいなどの例外を除いて設定した標準単価から上げることはしませんが、少なくとも出稿し続ける価値のあるキーワードであることは間違いありません。広告を作る際などに気をつけるべき点があるとすれば、これらのキーワードを検索している人は「慶應の小論文ってどんな問題なんだろう?」「慶應sfcの小論文って難しいのかな?」程度の認識しかなく、広告ページでも相当初歩までさかのぼって説明しなければお問い合わせにすら結びつかないということです。そのため説明は徹底的に可能な限り長く丁寧にしていく必要がありますし、本当に供給者側が想像もつかないぐらい初歩の初歩から説明しないとサービスの内容をご理解いただくことはできません。

C. 「慶應 小論文 塾」「慶應 小論文 過去問」「(サービス名)」「(会社名)」

私達のような慶應小論文に特化した教育事業を運営している事業主にとっては、これらがキラーキーワードになります。なぜなら、これらのキーワードを検索している人たちは「慶應の小論文を解いてみよう、過去問ないかな……」「慶應の小論文解いてみたけどむずかしい……教えてくれる塾はないかな……」というように、もうすでに行動を起こした上で、その解決策を探すための行動に打って出ているからです。こうしたユーザーに対する広告は、初歩の初歩まで遡る必要はない反面、ユーザーの中での最優秀層(それこそ慶應特化型の模試で全国1桁台の順位を出す超優等生)をも満足させるだけの、深く細かい洞察や分析が必要になります。それがな
ければ全く反応してもらえないことさえあります。これは業界は違えど、化粧や整形、健康食品などでも顕著に見られる傾向です。

4. キーワード選びのKPIはPVでもUUでもなく、最終的なCVRとLTV!

こうしたキーワードを選ぶ時に間違いがちなのが、とりあえずこのキーワードは広告クリック率・広告クリック数が高いから出稿しつづけようという意思決定です。実は、A.のような「冷やかし」「嘲笑」型のキーワードでも、それなりに広告クリック率・広告クリック数は稼げます。なぜなら、「冷やかし」「嘲笑」が好きな人は総じて暇ですし、慶應やsfcを叩く材料を血眼になって探しているからです。

ですから、意思決定の際に広告クリック率・広告クリック数を用いてはいけません。強いていうと経験則的には、広告クリック率が3%を超えているキーワードは、A.のような「冷やかし」「嘲笑」型のキーワードが排除されている可能性が高いので、まずは広告クリック数3%を目安にしてみるのもアリですが、最終的な意思決定の材料にすべきではありません。

リスティング広告を運用する際に大事なのは、まず最終的には成約に至る率がどれだけ高いか、と、最終的にどれだけの代金をいただけたか、が大事であるということです。これによって最終的な広告のROI(投資収益率:費用対効果)が決まってきます。

成約率(CVR)は、

広告クリック率×お問い合わせ率×体験授業受講率×受講後成約率で決まります。

 よく起こりがちな例としては、お問い合わせ対応の仕方に問題があり体験授業受講率が減っているのに、広告のキャッチコピーを改善しようとするなど、ちぐはぐな例が数多く見られますが、そうしたことを避けるためには、これら4つのKPIをしっかり目標管理した上でそれぞれが不調の時にどのようにバッファを取るか、どのような施策を打つかが大切になります。

卑近な例でいうと、私の会社では広告クリック率は3%、お問い合わせ率は5%、体験授業受講率は50%、受講後成約率は50%が一つの目安となっており、これよりも低い場合は他の率を上げて穴埋めするか、問題となっているKPIを上げるための施策を打ちます。

たとえば、

A. 広告クリック率向上施策
・ ターゲットをより明確にし、ターゲットに刺さるようにする
・ 競合よりも魅力的な無料オファーを出す
・ ターゲットよりも明らかに優れている実績を強調する

B. お問い合わせ率向上施策
・ お問い合わせボタンをファーストビューから見えるように配置する(経験的に効
果大!)
・ 競合の中で結果を出している業者とランディングページのデザインテイストを
揃える
・ お問い合わせに利用できるチャネルを増やす(電話とメールのみの対応にLINE@
も加える)

C. 体験授業受講率向上施策
・ お問い合わせに対し、自動で返答できるようにする
・ お問い合わせに対しての手動返答をお問い合わせ後6時間以内に行う(できれば
即行う)
・ お問い合わせに対して、信頼が得られるように徹底してていねいに対応する

D. 受講後成約率向上施策
・ 最初の体験授業1回目のコール開始1秒以内にさわやかな声で「お世話になりま
す。●●の●●です。よろしくお願いします。」と言う。(これができるか出来ない
かで成約率が2倍は違う)
・ 会話の節々で慶應SFC出身であることを強調し、教え子合格者の先生も体験指
導に参加させる
・ 指定した参考書・問題集・本などをご購入いただき、コミットメントを作る

などの施策があり、これらが徹底して行うことができていれば、目標数字を割ることはまずありません。これらの施策は10ぐらい作った上で、効果が大きそうなものからどんどんやっていく形になります。

また、LTV(顧客生涯価値:一人あたりのお客様が退会までにお支払いいただく費用)については、経験則的に言うと広告ページをどれだけの時間見ていたかと大きく比例します。たとえば、私の会社では慶應小論文の参考書も出版しているのですが、この参考書から来た方の1週間で20万円以上する合宿の参加率は、Webから来られたお客様のそれよりも有意に高くなっています。

5. CVRとLTVの先行指標となりうるのは1人あたり滞在時間!

ここで注意すべきなのは、CVR(成約率)やLTV(顧客生涯価値:一人あたりのお客様が退会までにお支払いいただく費用)は、いずれも広告を出稿してから、2週間後ないしは2年後に出てくる数字であり、私達はそれを今のところ把握することはできないということです。ですから、ある意味では暗中模索で広告運用をするしかないという結論になります。

ここで経験則的に言えることとしては、特にCVRとLTVはランディングページの滞在時間と大きく比例するということです。そのロジックとしては、広告を長く見ていたことによって、サービスへの納得感が増し、その結果として、お問い合わせをする率も高く、体験授業を受講する率も高く、成約をする率も高く、また高額商材を買う率も高いということになるのではないかと思います。

ですから、私達の最終目的が成約数の向上であることを考えると、必ずしもリスティング広告とランディングページによるウェブマーケティングにこだわる必要はないという結論が出てきます。それこそ、オウンドメディアを立ち上げて、そのページ内を回遊していただく中でお問い合わせいただいても良いわけですし、オウンドメディアと異なり、外部サイトに逃げられることがないと言う点、また目に優しく長く読み続けられるという点でいうと、紙の本を出版する出版社を自ら立ち上げることもマーケティングにおける一つの選択肢になります。

オウンドメディアを立ち上げる、あるいは紙の本の出版社を立ち上げるというと、お金がかかりそうだと敬遠される方が非常に多いのですが、実はそんなことはありません。オウンドメディアに関して言えば、私なども1日1万字を1日2時間、早朝に書き上げることでこうしてこのサイトを立ち上げていますのでさほど負担感はないですし、テンプレートなどもせいぜい1万円程度のものです。サーバー・ドメインの費用もさほどかかっていません。月々1000円程度でどうにかなっています。そのことを考えれば、オウンドメディアは正しいSEO対策をこのサイトで学んでいただいた上での運用であればおすすめできる選択肢の一つです。

また、紙の本の出版社を立ち上げるというと、これもまた非常にお金がかかりそうで敬遠されてしまいがちですが、実はさほどお金がかかるものではありません。私の大学の同期でも紙の本を出す出版社を立ち上げた男がいますが、初期費用は3万円ほどしかかからなかったということです。オウンドメディアの立ち上げをすると、1日1万字程度の記事は書くことになりますから、10日間記事を書き続ければ10万字になり1冊本が出来てしまいます。ですから、月2~3冊程度のペースでオウンドメディアの内容を紙の本にして出版するというのもマーケティング手法としては十分考えられると思います。本の内容とオウンドメディアの内容が重複しても、SEO的には問題はありませんし(Googleのクローラーは書籍の内容まではクロールしていないため)、オウンドメディアでタダで読んでいるユーザーの中にも老眼持ちや近眼持ちは多く、紙の本で読めるのであれば千円二千円は普通に払うというユーザーも多いので、あなたの文章に触れている時間シェアが格段に大きくなります。

その結果としてあなたの商材の購入に至る率も増えるでしょう。

6. ロングテールキーワードが意外と儲からない理由!

また、オウンドメディアの立ち上げとリスティング広告の併用を考えた時に、オウンドメディアのGoogle Analyticsを見ていると、ロングテールキーワードといわれるマイナーなキーワードからの検索流入が多いため、そうしたキーワードでも広告出稿してみようと考えがちですが、私はそれはあまりおすすめしません。なぜから、ロングテールキーワードは、自社製品の主要ターゲット以外の人も多く検索している可能性があるからです。

たとえば、司法試験予備校を立ち上げようと思った時に、「司法試験」「予備試験」などのキーワードのみならず、「94条2項の類推適用」「部分社会法理」などの法律用語でもリスティング広告を打ったとします。この場合、「司法試験」「予備試験」などのキーワードで検索される方は、少なくともそれらの受験を考えているわけですが、「94条2項の類推適用」「部分社会法理」などの法律用語で検索される方は、行政書士になる可能性も司法書士になる可能性も公務員試験を受ける可能性もありますし、それらの実務家である可能性も高いのです。そうすると、広告のROI(投資収益率:費用対効果)は一気に下がってしまいます。

ロングテールキーワードについては、それがもたらす社会への変化も含め、アメリカの経営学者などが非常に多くの論考を残しているので試してみたいという方も多いとは思いますが、こうした最先端の理論を試す前には、かならずそのキーワードを検索するユーザー層はどんな層か、どんな心理・どんな目的で検索しているかなどを原点に立ち返って再検証する必要があります。その上で広告出稿に値するだけのROI(投資収益率:費用対効果)とCVR(成約率)が見込めるかをしっかり考えて出稿すべきです。

7. リスティング広告一本槍ではなく、オウンドメディアとリスティング広告の併用が重要!

ここから分かることは、リスティング広告を極めた先には、リスティング広告だけではなく、オウンドメディアや紙の本の出版社の立ち上げなど新たな広告手段の開拓を模索していく必要性が出てくるということです。リスティング広告一本槍のマーケティングは、突然強い競合が出てきたり、開拓できるマーケットが費用対効果の問題で限られていたりと、非常に多くの問題があります。ですから、リスティング広告一本槍ではなく、オウンドメディアや紙の出版社の立ち上げなど、多くのマーケティング手段を重層的に試行する必要性に迫られます。

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