予算10万円以内の小規模リスティング広告で、大企業に勝つ方法! ~1000万円の赤字を出して学んだ現役社長のリスティング必勝法~

こんにちは。林です。

今回は、「予算10万円以内の小規模リスティング広告で、大企業に勝つ方法」と題して、ますます競争が激化するリスティング広告の出稿合戦の中で、個人でビジネスをされている方や中小零細起業の方がどのように勝ち残っていくか、生き残っていくかについてお話できればと思います。

実は、このテーマについて私は並々ならぬ思い入れがあります。なぜなら、私自身、一番最初に立ち上げた事業ではその後同一の事業を始めたある大企業と競合になり、これ以上ないぐらいひどい負け方をしたからです。立ち上げて1年少々で1000万円以上の赤字を出して、売上は限りなくゼロに近く、これ以上ないぐらいの惨敗でした。今にして思えば、あの時はそもそも戦わないことを選んだほうが賢明でした。

その後、二度目に立ち上げた事業については小成功、毎月100万円以上は自由に使えるお金が手に入るようになり、自分自身の生活も少しは安定してきました。の事業についても、年商数百億円規模の大手の参入が相次ぎましたが、いまのところ負けることなく、自らの立ち位置を守りながらビジネスを継続できています。こうした経験の中で学んだ「予算10万円以内の小規模リスティング広告で、大企業に勝つ方法」を今日は惜しみなくお話したいと思います。

1. 大企業が参入してきたリスティング広告業界の趨勢

まず、認識していただきたい事実としては、十年前とは異なり、現在ではネット広告が費用対効果の高い広告として広く認識されつつあり、年商数百億円~年商数千億円を叩き出す大企業も、容赦なくこのネット広告、もっといえばリスティング広告を出稿してきているということです。従来、大企業の広告といえば、知名度向上などを狙った「イメージ広告」がその中心でしたが、今日では費用対効果がわかりやすいことからリスティング広告を始めとしたネット広告が広く活用されています。

そうした中で、あなたが現在狙っているマーケットについても、かなり高い確率で大企業が参入してきます。このことは間違いありません。どれほど参入障壁が高そうに見える商品でも、どれほど特殊な商品でも、儲かると分かれば、確実に大企業は参入してきます。アダルト系などの例外はありますが、そもそもそうした商品は広告審査を通りませんから、もっぱらSEOの問題になってくるでしょう。

そうした厳しい環境の中であなたが勝ち抜いていき、生き残っていくためには、気合と根性だけではなく戦略が必要です。そもそも、たいていの人は努力は相当程度できるのです。たとえば、セブンイレブンの店員であれ、居酒屋の店員であれ、世の中のたいていの人は相当程度努力しているものです。そのことを考えれば、大切なのは努力ではなく選択の正しさであることがよくわかるはずです。

2. 大企業に勝つためのは「ランチェスター戦略」に基づいた出稿がカギ

では、大企業と闘っていく上で、あなたが選択すべき戦略には何があるでしょうか。ソフトバンクやKDDIなど、多くの大企業が名もなきベンチャーの時代から採用していた戦略としては、「ランチェスター戦略」があります。

このランチェスター戦略とは、闘うフィールドを限りなく小さく絞って、その分野では間違いなく勝てるようにし、そうしたマーケットを蓄積していくことで強い企業をつくるという考え方です。この考え方は、リスティング広告の出稿の際にも応用できます。

たとえば、私の行っているビジネスは慶應小論文に特化したネット家庭教師なのですが、この慶應小論文に特化しているということが大きな強みになっています。私達は慶應の主要5学部の過去問25年分について、どこの予備校よりも詳細な解答解説を用意しており、かつ家庭教師であるという特性を活かして、これらに対応する動画授業も無料で公開しています。

このような
(1) 非合理的とも言える一極に集中した極端な資源の投下
(2) 同業他社のビジネスモデルを破壊しかねない理不尽なサービス
など、競合からしたら到底理解の範疇を超えた選択を行うことが、零細事業者の延命のためには必要不可欠です。なぜなら、どちらもそうそう真似できるものではないからです。

それぞれについて詳しく解説していくと、(1) 非合理的とも言える一極に集中した極端な資源の投下については、大手企業といえども、それほどフレキシブルに行うことができるものではありません。その蓄積が膨大であればあるほど、新たに参入するプレーヤーのコストが高まってきますし、その上であなたが圧倒的なシェアを握っていれば、もはや参入する気力すら失せてしまうのが実際のところでしょう。ネット家庭教師であれば、過去問解説の教材量が膨大であったり、合格実績が圧倒的であれば、競合となる大企業は競合するのではなく買収提案をするなど、なにがしかあなたにとってメリットとなりうる選択肢を提案してくるものです。

(2) 同業他社のビジネスモデルを破壊しかねない理不尽なサービスについては、これまでも多くの経営学の研究者がそうした事例について取り上げていますが、大企業はとくにこうしたサービスについての対応が遅いことで知られています。社内の他部門との軋轢が予想されるサービスについては二の足を踏んでしまうという大企業の特性を活かし、なるべく大企業の提供しているサービスは無料で同種のサービスを提供するようにし、それ以外の部分での収益化を図るであったり、あるいは大企業の既存ビジネスの前提を破壊するようなビジネスモデルを導入するなどして、大企業と真っ向から競争せずに済むようにしましょう。

これについてはいまいち理解が進まない方もいると思いますので、もう少し詳しく説明すると、たとえば、私達は過去問解説の動画授業を無料で提供していますが、映像授業の販売をメインとしている会社ではこうした動きはできません。た、私達は週1回・1時間ずつの指導はなるべく行わず、毎日・10分ずつの指導をメインとしていますが、こうした指導は毎日・1時間~2時間の指導を収益源とする既存の家庭教師業者にはまず出来ない取り組みです。このように既存業者にはまず手が出せないビジネスを行うことで、競争せずに勝ち残り、生き残ることができるようになります。

ビジネスモデルにおけるランチェスター戦略の応用はこのあたりの話がメインになりますが、リスティング広告出稿においてもこのランチェスター戦略は大きな威力を発揮します。

3. ユーザーの訪問する時間帯を限定した出稿方法

まず、様々な業者が跋扈するリスティング広告の出稿において、事業立ち上げ初期のお金がない時期に最も大切にすべきことは、広告の費用対効果(ROI:投資収益率)を競争相手よりも高めることです。これがなければ競争相手に勝つことはできません。

そのために大切なことは、狙っている層の顧客が来る時間のみ広告を掲載することで、広告クリック数に対する問い合わせ率、体験率、成約率を高めていくことです。たとえば、私達であればネット家庭教師の事業を運営しており、その成約にあたっては、親御さんがサイトを見つけて受験生本人に薦めるよりも、受験生本人がそのサイトを見つけて親御さんが契約する方が効果が高いということが分かっていました。ですから、親御さんと受験生の一日の生活パターンを把握した上で、18時~翌日夜2時までしかリスティング広告を出稿しないということを最初から決めていました。この時期の広告出稿量は現在の1/3程度でしたが、売上については変更後の2/3程度は有ったことを考えると、広告の費用対効果がいかに大切かがよくわかります。

この行動パターンの把握についてですが、あらかじめ頭の中で推測するだけでもだいたいのことがわかりますが、ユーザーの行動パターンというのは予測から外れるケースも多々あるため、Google Analyticsを活用することをおすすめします。

たとえば、これが私の運営する広告ページの解析ですが、夜18時~翌日夜2時までのアクセスが多いことが分かるはずです。これらにしぼって広告を掲載していた時期は現役生の受講者が多く、朝起きて学校に行って場合によっては塾に行き、その後ネットサーフィンをするという行動に合った広告配信が出来ていたのだと考えられます。

一方、広告を全ての時間で配信するようになってからは、明らかに浪人生、それも仮面浪人や自宅浪人といわれる層の浪人生の受講者が増えました。これは生活リズムが乱れている受験生がネットサーフィンをするような時間帯に広告を配信するようになったためだと考えられます。また、親御さんからのお問い合わせも増えました。(ただ親御さんからの相談にはいい部分と悪い部分があるので、私達の会社では極力親御さんからの相談はこないように広告を調整しています。)

このようにユーザーの行動を分析した上で、それに合わせて出稿時間帯を調整するのは中小零細企業が大企業に勝つための一つの方法といえます。

4. 出稿方法を「完全一致」「フレーズ一致」に限定する出稿方法

もう一つ、大企業のリスティング広告と比べて圧倒的に費用対効果を良くし、その結果として大企業に潰されずに勝ち残る、生き残る方法としては、出稿方法を「完全一致」「フレーズ一致」に限定する方法があります。

私達が出稿しているリスティング広告は、私が出稿しているものも含めてその多くは、下記の三つの種類のキーワードに広告を出稿しています。

「完全一致キーワード」…… 指定したキーワードと完全に一致しているキーワー
「フレーズ一致キーワード」…… 指定したキーワードと微妙に違うが意味は一致しているキーワード
「部分一致キーワード」…… 指定したキーワードの関連キーワード

これらのキーワードからの反応の内訳についても私達は調べており、お客様が来た時にはかならずどのキーワードで検索したかを伺うようにしています。その結果としてわかったのは、2/3程度のお客様が「完全一致キーワード」「フレーズ一致キーワード」を検索して来ているということ、にもかかわらず広告費の2/3以上が「部分一致キーワード」にかかっているということでした。

もちろん、このことから「部分一致キーワード」の広告への出費が無駄であると言いたいわけではありません。お客様が「完全一致キーワード」「フレーズ一致キーワード」を検索されたときに、私のサイトが最上位に表示されるのは、「部分一致キーワード」を含め大量に出稿している成果です。「完全一致キーワード」「フレーズ一致キーワード」のみの出稿では頻繁な最上位表示は難しいのが現実です。

たとえば、私は一つの目安として、「検索広告の完全一致のインプレッションシェア」が100%であるということを目指しています。これはどういう意味かというと、「完全一致キーワード」でお客様が検索したときに、100%の確率で私の広告が表示されるということです。それも最上位で表示されるのが当たり前ですが望ましいことです。

実際に、「部分一致キーワード」にも大量の出稿を掛けている上のケースでは、平均掲載順位は1位代で、ほぼ100%上位での表示が可能になっています。検索広告の完全一致インプレッションシェアはもちろん100%です。一方、「完全一致キーワード」「フレーズ一致キーワード」にしか出稿していない下の消すーでは、平均掲載順位が2位代ですから、かなりの確率で上部での表示を逃しており、クリックの取り逃がしも相当多いことがわかります。また検索広告の完全一致インプレッションシェアも100%ではありません。

これらのことから、「完全一致キーワード」「フレーズ一致キーワード」にのみ出稿した場合には、相当の確率で上部表示も逃し、場合によっては完全一致キーワードを検索したにもかかわらず、私のサイトが表示されないということが起こりうることも分かります。しかし、その半面、検索エンジンの1ページ目の下や2ページ目まで検索されているような熱心な方が広告をクリックしてくださることも多く、たとえば「sfc ao」キーワードに対して、私達は月数千円の広告費しか掛けていませんが、この数千円で必ず1人~2人はAO入試の指導希望者が来ることから、これほど費用対効果の良い広告はないともいえます。(実際、通常の広告では時期によりますが、一人あたりの獲得に1万円~3万円はかかっています。)

「完全一致キーワード」「フレーズ一致キーワード」にのみ出稿した場合のそうした側面を考えた時、一つの戦略としては、1日に1クリックあるかないかというような収益性の高いニッチキーワードを30本程度束にしたような広告運用をし、その中で月10万円以内の広告費でありながらも高い収益性を実現し、資本蓄積をした上で、特に費用対効果が良いキーワードについては「部分一致キーワード」への出稿も検討し、拡大を図っていくという在り方が考えられるのではないかということです。たとえば、AOや小論文については各大学が様々な取り組みをしていますからそういう細かいニッチャーを一つずつというのは戦略としてはありえます。こうした
取り組みは他の業種でも多くの場合応用可能です。たとえばアレルギー検査薬の市場など、大企業がやるには非効率すぎて、大企業が軒並み撤退してしまったようなマーケットというのは良く目を凝らせば必ずあるものです。もちろん、それ一つでは商売にならずとも、30、100と束にすればそれなりの商売になるものは必ずあります。そういったものがないか考える、あるいは我々にご相談いただくのも一つの選択肢かと思います。(相談フォームはこの記事の一番下にございますので、どうぞお気軽にご相談ください!)

5. 出稿対象の特定のキーワードで圧倒的な強みを持つことが大切

また、当たり前の話ですが、広告出稿の戦略がどれほど際立っていても、そのビジネスがお客様に必要とされるだけのものがなければなんの意味もありません。広告を出せば、内容は適当でもお客様が来るというのは傲慢というものです。

しかし、一方で広告というのは作るのには必ずコストがかかるものです。私は広告の構成案も原稿もすべて自分で作りますが、正式なデザインとコーディングは自分でできなくもないですが時間がかかるので専門家に任せます。そうすると、だいたい構成案と原稿をこちらが用意している段階でも10万円はかかります。クラウドワークスで頼んでもまともなものを仕上げるにはこれぐらいはかかるのです。また、これらをベースとしてテキストだけを変えて新しいLPをつくるにしても、安く見積もっても1万円はかかります。30の束をつくるには40万円かかるわけです。これはいかにも痛い出費です。

ここで、一つの解決策となるのはオウンドメディアをつくることです。現在の優れたWordpressテンプレートの大半には、ページの回遊を高める通常のブログページだけでなく、「ワンページワンゴール」で着実にお問い合わせまでお客様を誘導してくれるランディングページをも作れる機能が実装されています。このサイトを作るにあたって使った「ストーク」でもランディングページを作ることは可能です。

こうした機能を使って、とにかくランディングページを量産するというのは一つの方法としてはあります。こうした機能をつかったランディングページでも十分高単価な商品の成約を獲得している事例はありますし、デザイン性に優れており、さまざまな機能も充実しているので、ランディングページを作ったことがない方にとっては、下手に自分で構成案を作ってデザイナーに外注するよりもかえって良いものができる可能性も高いのではないかと考えています。

ランディングページの作り方についてはまた別の記事で詳しく紹介させていただきますが、このようにコストを掛けずともニッチの束を作って強い商売をつくっていく方法はいくらでもあります。

6. 圧倒的な強みは商品や戦略にではなく「人」に宿る

しかし、こういった広告戦略にせよ、私がここで公開している以上、より強い大手企業がこうした取り組みを真似して参入してくることもあるでしょう。大手企業がそのやり方を真似して模倣してきたときに勝てる企業とそうでない企業の違いはどこにあるのかについて、戦略的な部分を除いてもう少し考えてみたいと思います。

まず、この記事では大手企業に勝つための方法として、

(1) 資源の一極への集中投下
(2) 大企業のイノベーションのジレンマを狙う
(3) 広告の費用対効果(ROI:投資収益率)を高める

という三つの方法を提案してきました。しかし、これらはいずれも数年単位の赤字を厭わず、かつイノベーションのジレンマを恐れない大企業(ex:リクルート、DMMなど)を敵に回した時には一気に崩されてしまうものでもあります。ROIを高めることに関しては、赤字を厭わない競合が出てきたらさほど大きな意味を持たなくなるでしょう。(勝ち残るのではなく生き残るという観点からは意味があるかもしれませんが……)

そうした点からいうと、なにもなかったところから十年二十年の月日を経て大企業へと成長した企業の強みは、こうした戦略のみならず、他の部分にあると考えることが自然です。たとえば、そのうちの一つとして非常に大きな物としては「社風」があります。

ここでいう「社風」とは、組織の構成員に根付いた意識と言っても差し支えないものです。私自身の経験からいうと、大企業がネット家庭教師に参入する際には、講師陣に「ネット家庭教師を使って難関大学に合格した」という原体験がありません。その点、私達は、ほとんどすべての講師陣が自社のサービスを使って志望校に合格しています。ここから来る説得力の違いが、新規会員への対応に大きな影響を及ぼし、それが広告のROIが競合他社と比べても圧倒的に良い一つの理由になります。(これがあるからこそ競合の数分の一の価格を維持できます。)

こうした「社風」、つまり組織の構成員に根付いた意識をどのように醸成するかが最終的には事業の勝ち負けを決めるという例は、製造業などでも多いようです。たとえば、トヨタ自動車の「カンバン」方式は日産などの他企業でもその導入が進められたようですが、トヨタ自動車ほどの徹底度で導入された企業はありません。これは、トヨタ自動車の社員の社風がまさにこうした方式を徹底するにふさわしいものであったからにほかなりません。ネット企業でいえばサイバーエージェントなどもそうした社風づくりに長けた企業の一つといえるでしょう。

7. 年商数百億円~年商数千億円の大企業が参入しても負けない広告・事業づくりは可能

ここまでの分析で、大企業に勝つための事業づくりの要諦が、

(1) 資源の一極への集中投下
(2) 大企業のイノベーションのジレンマを狙う
(3) 広告の費用対効果(ROI:投資収益率)を高める
(4) 他企業に負けない社風の醸成

の4点にあることが分かりました。

このように、広告について考える中で、広告のみならず事業全般について考えを巡らせないと必ずしも期待されている成果が出ないということはよく起こりうることです。ここまでなるべく普遍的な例を用いて、この4つの取組みを推し進めるための具体的な方法について噛み砕いて説明したつもりではありますが、集中投下すべきマーケットの選択や、同業種の大企業が陥りがちなイノベーションのジレンマ、ニッチマーケットの探し方や、社風の醸成方法など、手探りで暗中模索の部分も多いのではないかと思います。

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